CSSレイアウト講座 雑記帳 【どっぐす!短編集】ツレヅレ日常風景 忍者ブログ

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【どっぐす!短編集】ツレヅレ日常風景

【小話ノ壱】物影に潜むモノ
~ 学生区 〝中央地区〟 / 『夜空屋』近辺 裏路地 ~


拒 「……何で私がアンタと並んで『夜空屋』まで行かないといけないワケ?」

虚 「おっと、言ってくれるね会長。同じ学院から同じ場所に同じタイミングで向かう事になっただけの事だろう? そんなにピリピリしてたら疲れやしないか」

拒 「だ・れ・がっっ! 疲れさせてんのよこのミイラ…!!! さっきからすれ違う女学生を見かける度にハァハァハァハァうっさいわウザいわ本当一発空の彼方の星にするわよ!?(ギリギリギリ)」

虚 「会長…! ギブだ! ギブギブ! 流石に、首は、喉は…!! 息が、息が…!!」


サッサッサッサッ……


拒&虚「「……?」」(音の方に振り返る二人)


サッサッサッサッ……(『夜空屋』側の路地裏にある門の脇で、独りでに動いて掃き掃除をする竹箒という光景)


吟人 「………」(そんな竹箒をしゃがみこんでぼーっと眺め続けるという光景)

拒 「……何アレ」

虚 「……箒と女の子?」

拒 「そんな見たまんまの光景をどうこう言ってんじゃないわよ察しなさい! ……とりあえず、何で箒が勝手に動いてるワケ?」

虚 「い、いや…会長。流石に俺にもそれは分からない。……とりあえずあの女の子が魔術か何かで動かしているんじゃないかと推測するが」

拒 「わざわざ掃除を魔術でする、っていうのはどーなのよ……」

虚 「でも神無月【ウチ】でもそういう事をやらかしそうなのが居るじゃないか」

拒 「……泉美の事? まあ確かにやりそうではあるわね……でもあの子、悪いけど魔術師っぽくは見えないわよ?」

虚 「それは俺も同意見なんだがね……というか、アレは何しているのか今ひとつ判断付けがたいものがあるな」

拒 「遠目からの判断だから曖昧ではあるんでしょうけど……目線が、さっきからずっと箒を追いかけてるわ。見た目通り、箒観察してんじゃない?」

虚 「……それって楽しいものかね、会長?」

拒 「私に聞かずとも答えはわかってんじゃない? 少なくとも…私からすると退屈なだけね」


……カツンッ


拒 「ちょ…何してんのよアンタ!?」

虚 「うっかり小石を蹴ってしまっただけなんだが…と、おぉ? 会長。彼女、気付いた様だぜ」


サッサッ……(ピタリ、その場で動きを止める箒)


吟人 「……!」(動きを止めた箒から拒達へと視線を移したまま固まる少女)

拒&虚「「…。……。………」」

虚 「…………ゃ、やぁ、こんにちは」


――…カランッ(今更のようにその場に転がる竹箒)


吟人 「…! ………(サッサッサッ…)」(転がった竹箒を拾い上げ、今更のように掃除を始める少女)

虚 「…いや、あの……え?(汗)」

拒 「もうバレてるわよ…しっかりと……(ため息)」

セリス 「ウタリー、チリトリ忘れてるよ…ってあれ? 拒ちゃんに虚君。どうしたの?」

拒 「ちゃん付けすんじゃねーわよ。と言うか、アンタん所の道具って皆あんなのばっかりなワケ?」

セリス 「あんなの?」

虚 「勝手に動く竹箒、とかの事を会長はさしてるんだと思うぜ」

セリス 「あぁ……九十九神化してる道具の事? 結構この店多いみたいだよ。ほら、このチリトリもそうだよ。勝手にゴミを集めてくれるんだ。有難いよね」

拒 「…有難いよね、ってアンタ…(ため息)」

虚 「長月会長……流石だな(遠い目)」





【小話ノ弐】悪乗りマイシスター
~ 学生区 / 第八学区『葉月学院』学院寮 ~


ピンポンピンポーン♪

クライ 「(ガチャリ、扉開け)……また来たのかお前」

ヴィント 「だってー、暇なんだぜ暇なんだぜ。構えよ兄貴ー。てか問答無用で構えー!(ドタバタ、勝手に部屋にあがりこみ)」

クライ 「……やれやれ(ため息)」

ヴィント 「兄貴は折角の日曜日に何してたんだちなみに。アレかー? やっぱ相変わらずオンラインゲーム? そんなだからオタクって言われるんだぜ」

クライ 「ちげぇよ! やってねぇよ今日は! ……俺はこないだの〝合戦〟のデータ纏めてンだよ!」

ヴィント 「へぇ…あ、ほんとだ。パソコンのディスプレイにワタシが映ってるぜ。おー…こん時は楽しかったなー、地上で暴れ回るってのも悪くないってゆーか?」

クライ 「お前はいっつもかっつも暴れてるじゃねぇかよドコでだろーと……しっかし、前よりゆっくり眺めれる分気楽で良いなホントに……」

ヴィント 「ワタシはつまんないケドなー。兄貴に全力全開で挑むのが楽しかったのにさ。ちぇっ」

クライ 「……それのせいで、お前だけじゃなく俺まで妙に有名になって面倒なンだけどな個人的に言わせてもらえば」

ヴィント 「イーじゃんイーじゃん。問題無い」

クライ 「俺には問題大ありだ、っつの! ……にしても……」

ヴィント 「…??」


録画映像『ヴィント「来ないんなら、アタシからガンガン行かせてもらうぜ!全力全開、命知らずから前に出なぁッ!!」』


ヴィント 「おっ。これ、師走の奴ら吹っ飛ばした時のヤツじゃん。イイ感じに映ってるな」

クライ 「感想はそれだけかよ……ってか、ヴィント」

ヴィント 「? 何だ? 改まって真面目な顔して」

クライ 「こうやって見ていて常々思うンだがよ。……お前は魔砲少女なンだよな?」

ヴィント 「そうだな。間違って無いとは思うぜ。だって魔法ってより魔砲だからなワタシの攻撃は」

クライ 「ソコはまぁ良いとして…だ。お前は魔砲〝少女〟なら魔砲〝少女〟らしく、ちったぁ可愛げのある行動とれよ! 見ろよこの動画! まるで男じゃねぇかよ口上とか!」

ヴィント 「ぇー……だってワタシは素がこんなだし? しかたねーじゃん」

クライ 「じっちゃんの悪い影響受けまくっただけだろうが!? その口調とかモロにじっちゃんのだろ! ったく、何であンな性悪ジジイの口調を真似るかなお前は……(ため息)」

ヴィント 「…。……。………」

クライ 「……ヴィント?」

ヴィント 「マジカル・ラジカル・リーインカーネイション☆ 偉大なりし古竜の魂よ! 天空【ソラ】を駆け、風に舞い、戦場切り裂く我が片翼と成らん! ……龍帝【ドラグーン】、封印解除【レリーズ】っ!(それっぽいポージングと共に)」

クライ 「……」

ヴィント 「…こんな感じでどーだ?」

クライ 「……いや、あの、俺はもちっと年頃の女の子らしい行動を求めただけで…〝魔女っ娘〟らしさを求めた覚えはねぇンだが

ヴィント 「…あ? そーなのか?」

クライ 「しかも何だ…何か悔しいぐらいにノリノリで…ハマってやがったし……(ギリギリ。悔しげに録画画像眺め)」

ヴィント 「それに効果音とかBGMとかSFXとか追加してみろよ兄貴」

クライ 「……ヘンな魔砲少女モノ特撮番組のワンシーンになりそうでマジ勘弁」

ヴィント 「ってか何時の間に録画してたんだよ…」

クライ 「……妙なモノ見かけたらつい保存しちまう習性って…あるだろ?」

ヴィント 「ねぇよ(龍帝で殴り)」





【小話ノ参】電話のカミサマ

~ 『夜空屋』居住区画 / ダイニングキッチンにて ~


セリス 「ねぇルカさん」

ルカ 「はい? 何でしょう?」

セリス 「この壁に掛かってる大きな物体は……電話、だよね?」

ルカ 「えぇそうですよ。デルビル式電話機という奴でしてね…随分昔に使われていたタイプの物です。これが、如何かしましたか?」

セリス 「うん、ちょっと使い方が分らなくて……カウンター内側にある黒電話の方は、ダイヤルを回して回して…っていうのは分かっているから良いのだけれど」

ルカ 「成程。確かにこのタイプの電話機は絶滅していますからねぇ。知らないのも当然でしょう。とはいえ、使い方はとても簡単なんですよ?」

セリス 「そうなの? でも、この電話機には電話番号を打ち込む様なボタンも、黒電話みたいなダイヤルも無いんだけど……それでも目的の相手にかける事が出来るの?」

ルカ 「えぇ出来ます。ちょっと実演してみましょうか」

セリス 「ぇ、ぁ、わざわざすいません」

ルカ 「いえ、良いんですよ。使い慣れたほうが貴方にとっても幸いでしょうから」

セリス 「???」



~ 『夜空屋』店舗区画 ~



ルカ 「では実演といきましょうか。今回は私が適当にかけますね」

セリス 「……良いのかなぁ…相手がビックリするんじゃ……」

ルカ 「大丈夫ですよ。とっっっっっっっっても暇をしてらっしゃる面白い事好きな方ですから。きっと喜んで実験台になってくれます(にこり)」

セリス (……不安だなぁ……)

ルカ 「さて、左側面に付いている受話器を取ります。これは通信先からの声を聞く方ですので口元に宛がっても意味はありませんので要注意です」

セリス 「じゃあ、こっちの声はどうやって…?」

ルカ 「此方の声は、本体に取り付けられたラッパ状の送話器に発してやると相手に届きます。あまり離れると相手に聞こえないので気を付けて下さい。…ではこの右側面の手回しクランクが見えますか?」

セリス 「ぁ、はい。この小振りなハンドルだよね」

ルカ 「えぇそれです。次に、これをグルグルと回します(ぐるぐるぐるぐる)」

セリス 「……もうこの時点で相手と繋がるんですか?」

ルカ 「いいえ。相手からかかって来た場合はもう繋がってるんですけれどね。此方からかける場合はもうひと手間あるんですよ(受話器を耳に宛て)」

セリス 「もうひと手間…?」

ルカ 「まぁ、見ていなさい。(送話器に顔を寄せ)……もしもし。えぇ、久し振りの利用になりますね。お元気になさっていますか? 見ての通り? ふふ、そうですね。それなりに綺麗に扱っていますから。……おっと、そうでした。あのふざけた〝切り札〟の所へ繋いでもらえますか? 少々此方は用事をしながらなので、ゆっくりで構いませんから。えぇ、宜しくお願いしますね。では(受話器を戻し)」

セリス 「……る、ルカさん?」

ルカ 「? どうしました」

セリス 「繋がって無いのに誰と話してたんですか? しかも、受話器を戻しちゃって…」

ルカ 「話相手は交換手さんとですよ。久々でしたからついつい。まぁ、目的の場所と繋がったらベルが鳴りますから大丈夫です」

セリス 「???」

ルカ 「今では自由自在に番号を打ち込めば繋がる電話が基本ですけれどね。昔はそうでもなかったんですよ。こうやって、誰に繋ぎたいのかを電話交換手と呼ばれる方に伝え、配線を繋いでもらう必要があったんです」

セリス 「……それって、今でもやってる事なの?」

ルカ 「いいえ。もうとっくの昔に日本は電話の交換は完全自動化していますよ。確か…そう、昭和54年頃でしたかね。まぁ実は交換手を介してかける事も不可能ではありませんが、少なくともこの電話からは無理ですねぇ」


ジリリリリリン


ルカ 「おや、無事に繋がったようですね。と言う訳でさっそく…。(がちゃり)もしもし、起きてらっしゃいますか? 〝切り札〟さん」

???『……ァンハ…チミにそう呼ばわれると不吉な気配しかしない・ッてェ知ってましたミスター?』

ルカ 「おや、それは初耳ですねぇ。しかし貴方を呼ぶにはこれ程似合う呼称も無いと思ったのですが。実際、トランプのこのカードはゲームによっては切り札たりえるワケですし? 常日頃、名で呼ぶな……と文句を仰るので私なりに愚考したまでですが。――…それとも貴方の〝役職名〟でお呼びした方がよろしかったですか?」

??? 『…。……。………イイっスよ。呼べばイイっスよ。役職で呼ばれる方が後々問題・ってね。――ン・で、一体何の用なンすか? オタクから俺にワザワザお電話【CALL】トカ、珍しいにもホドがある……・ってェか、チミ、一体ドコからかけて来てるンすか? ココのシステムで逆探出来ネェとか何それコワイ』

ルカ 「はっはっは……いいえ、実は特に理由はありません。ただ、家の電話で通話する実演を預かっている友人の息子さんに見せたかっただけですから。その為だけに、ちょっと電話をしてみたにすぎませんよ、〝JOKER〟さん」

JOKER 『………ハァ!?』

ルカ 「では、無事実演も出来ましたし失礼しまーす♪(にっこり)」

JOKER 『ちょ…チミh――…』


ガチャン


セリス 「………ルカさん。切って良かったの? 何だかJOKERさん引きとめてなかった…?」

ルカ 「良いんですよ。どうせ耳に痛い奇声を上げて文句を言われるだけですから。聴くのも面倒です」

セリス (……可哀そうに……)

ルカ 「まぁこんな感じです。使い方は分かりましたか?」

セリス 「うん、まぁ……あ、ちなみにさっき話してた交換手さんって…結局誰だったの?」

ルカ 「誰でもありませんよ。この電話から繋がる交換手など、本来は存在しないのですから」

セリス 「じゃあ…もしかして……」

ルカ 「御察しの通り。少なくとも、マトモな存在ではありませんね(にこ)」

セリス 「……そういえばこの電話、良く見たら電源も電話線も出て無いような……」

ルカ 「無くても動くし繋がる不思議な不思議な電話なんですよ。長い年月を大事に使われていて化けた結果ですね(にこにこ)」

セリス 「……もしかして、〝九十九神【ツクモガミ】〟化してますか?

ルカ 「えぇ。今頃気づいたんですか?」

セリス 「何だかそんな気配はしてたんだけど…確証が無かったから。やっぱりそうだったんだ…道理で妙にこの家、電話が安く済んでる筈だよね……」

ルカ 「電話代節約に大活躍ですからね。隣の家は勿論、海外や異界にだって繋ごうと思えば可能ですからね。有難いものです。そういう訳ですので、この電話は大切に磨いて使ってやって下さい」

セリス 「はい、了解です(苦笑い)」




※あとがき※

 見ての通り短編小話を纏めたもの…というのを一つ。

 原作者さんとダベってたら集まったネタが殆どだったりします。(笑)
 メールでやり取りした奴を改変したやつとかね!
 本格的に描き下ろしたのはたぶん一番最後のだけ…という。(笑)

 日常風景の一片を切り取った感じでわいわいと。
 皆いつもこんな感じらしいよ…という事で。(笑)



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