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ヴィント「(ピーンポーン♪)兄貴ー、ゲームしようぜゲームだゲームだゲームゲーム!!(ピンポンピンポンピーンポーン♪)」
クライ「(ガチャリ、扉開け)………またかよ。お前先週散々負けたのにまた来るとか、ちょっとは懲りろよ。てか懲りて下さいお願いします俺の命がマッハで危ない」
ヴィント「ふっふっふー……ワタシの辞書に『懲りる』という文字は無いんだぜ!」
クライ「それ、決して誇れンだろ…もっとこう、……ああもう良いや入れ入れ」
ヴィント「おっじゃまするぜー(どたたたた)」
クライ「………はぁ(ため息)」
クライ「……で、今日は何やるンだ」
ヴィント「これこれ。友達(ダチ)が貸してくれたんだ。新作の格ゲーらしいぜ」
クライ「格闘ゲームねぇ……ぁー…救命戦隊レスキューレンジャーズの新作か。最近人気だなコレ…(説明書読み込み中)」
ヴィント「らしいな! ワタシは良く分かんないが、面白いって話だしやってみよーぜ」
クライ「成る程、ま、だいたい分かった。……って、さっそくコントローラー握ってるがお前分かってンのか操作方法とか?」
ヴィント「? 知らないぜ? でもまあ、やればだいたい何とかなるぜ。きっと」
クライ「…。……。………」
ヴィント「何はともあれ、早速起動するぜ!(スイッチオン!)」
『♪~ 救命戦隊レスキューレンジャーズ バトルレボリューションッ!(起動画面BGM&台詞)』
ヴィント「さってとー…ワタシは誰でやろうかな。強そうな奴が良いなー…(ポチポチ)」
クライ「………。(俺はまあ、適当に選ぶかなぁ…さてさて)」
ヴィント「…よし、『スミス』、お前に決めた!(ポチッと)…兄貴はー?」
クライ「ぁ? 俺? ……ンー…この『リン女医』ってのにしとくかな。テクニカルな感じが俺好みな仕様だし」
ヴィント「ふぅん……んじゃ、後はー…戦場は『医療ギルド中央廊下』…二本先取制で時間無制限…っと(ポチポチ)」
クライ「準備出来たかー…?」
ヴィント「おっけーだぜ! それじゃ、試合開始ー!」
~ 数十分後 ~
ヴィント「! …! ……!? …!(声にならない気迫というか何かと同時に操作。コマンドなんて気にしないガチャガチャ連打戦法)」
クライ「………。(初プレイにも関わらず、正確無比なコマンド打ち込みによるコンボからの派生ハメ技…を使いたいが使うと煩いので、技を小出しに堅実な戦法)」
『――…勝者、リン女医!!(ファンファーレ)』(十連勝目)
ヴィント「あ゛あ゛ぁぁー!?」
クライ「……俺の勝ち、と」
ヴィント「ズルいぜズルいんだぜ何か絶対『能力』使っただろ兄貴ー!?」
クライ「使わねーよ!? だいたい、オンゲ(オンラインゲームの略)ならまだしも、こういう据え置きハードのゲームに対して俺はそういう能力とか使わねーの! そういうポリシー持ってやってンだよ! それに、説明書もろくに読まずガチャガチャやって勝てるわけねーだろーがよ!?」
ヴィント「うぐぐ……ま、まだまだっ! 勝負はまだ終わってないぜ!!」
クライ「…聞いてねーし……ったく、やりゃ良いンだろやりゃあ……(はぁ)」
~ 更に数十分後 ~
『――…勝者、リン女医!!(ファンファーレ)』(数十連勝中)
ヴィント「…」
クライ「あのな。キャラをどれだけ変えても技出せなかったら負けるの当たり前だろうが」
ヴィント「………」
クライ「……だから、何度も説明書読めよって言ってるだろ? そしたら勝てるかもだぞ」
ヴィント「………………」
クライ「ハンデは付けまくりな上で勝てないのは、もうソレしかないだろ。せめて手加減してやろうかって言えば、それは嫌だとかいうし…」
ヴィント「………………………、…なんか…(ぼそっ)」
クライ「…おい? ……ヴィント?」
ヴィント「…………兄貴、なんか…………っ」
クライ「!?(ヤベッ!?)」
ヴィント「大っっっっっっっっっ嫌いだぁぁぁぁあああああああああああ!!!」
~ 場所を移して、『夜空屋』にて ~
ルカ「……はぁ、成る程。そういう顛末でこちらに」
ヴィント「そーなんだよ! まったく、兄貴ったら酷いぜ!!(ぷんすか)」
セリス「ヴィントちゃん、お待たせ! はい、どうぞ。ご所望の『白アザラシ君(フルーツ&秘伝のシロップ入りかき氷)』だよ」
ヴィント「サンキュー♪ このかき氷、セリスが居る時にしか食えないのが勿体無いぐらい美味いよなー(かき氷もぐもぐ)」
ルカ「まぁ、甘味担当ですからねセリスさんは。仕方がないですよ」
ヴィント「そーゆーもんか。あ、代金払っとく。300円だっけ」
ルカ「はい、毎度ありがとうございます」
ヴィント「あああキーンってきたキーンって! …でも美味いから許す! この夏もこの『白アザラシ君』には世話になりそうだぜー…(満足げ)」
ルカ「やれやれ…。しかしクライさんも災難ですねぇ……結局、部屋の窓から強制的に外に放り出された(注:二階)挙句、攻性魔術を叩き込まれたそうですし。生きては居るんでしょうが(こそこそ)」
セリス「……まぁ、大丈夫だよルカさん。喧嘩するほど仲が良いってことわざが日本にはあるし(こそこそ)」
ルカ「それ、フォローになるんでしょうかねぇ…」
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